みなさんはタブレットを使っていますか?
AppleペンシルやKindleなど毎年それなりに話題に上がるタブレットですが、イマイチ何がよいのか分からないという人も少なくないでしょう。
例えば、タブレットにこんなイメージを持っているかもしれません。
- でかいスマホ?
- タッチ機能のついたパソコン?
- 電子書籍リーダー?
間違ってはいないのですが、どれもタブレットの一面を捉えたイメージです。タブレットに興味のある方は機能的な部分に注目しがちですが、できることに焦点を当ててるとスマートフォンとパソコンとの違いが逆に曖昧になりわかりづらくなります。
そこで、この記事ではタブレットの機能紹介よりも、どんな人だったらタブレットの本当のよさを活かすことができるのかについて解説していきます。
筆者がタブレットを特におすすめすしたいのは、こんな人たちです。
それぞれのタイプの説明が長いため、自分やパートナー、両親など当てはまる項目だけ読んでもらえばわかるようにしています。必要に応じて上記のページ内リンクから該当箇所に飛んでください。例外は、タブレットをあえてすすめない人について書いています。
それでは、それぞれのタイプの人になぜタブレットをすすめるのか詳しく見てきましょう。
料理好きの主婦・主夫
女性でも男性でも家庭で料理をする人にはタブレットは絶対おすすめ。
使い方は簡単に想像できると思いますが、料理のレシピを見たり、作り方を動画で見るというレシピ本としての使い方です。
今「そんな使い方ありきたりだ」と思って、読み飛ばそうとしませんでしたか?
まさにその通りで、使い方としては特に解説するほどのこともなく、誰でも思いつきますよね。
ただ、筆者が料理好きの主婦にタブレットをすすめる根本的な理由は、レシピ本として使えるからではありません。レシピを見るだけなら、スマホでもノートパソコンでも、それこそ料理の本でも十分ですから。
では、なぜ筆者が特にタブレットを料理好きの主婦にすすめるかというと次の2つの理由からです。
- 汚れに強い
- 見やすく場所をとらない
拍子抜けするほど単純だと思いますが、普段から家庭で料理をしている主婦なら上記の2つが非常に大切であることはすぐに分かるでしょう。
タブレットは汚れに強い
タブレットの画面は基本的に1枚の板ガラスでカバーされています。
材質がガラスなので油などが飛んだらさっと拭けますし、1枚の板なので継ぎ目に汚れが溜まることがありません。
家庭で料理をしない方は想像しづらいと思いますが、毎日、料理をしていると気を付けていてもいつの間にか小さい油が遠くまで飛散ります。ですから、キッチンで使う機器が汚れに強い・掃除しやすいというのは非常に重要なんです。
汚れないように使うより、汚れたらさっと掃除できる方が圧倒的に便利ですよね。
そういった意味でノートパソコンをキッチンで使うのはありえない選択肢です。キーボードのすき間に油が飛んだら、なかなかキレイにするのは難しいですから。
タブレットは場所をとらない
タブレットの購入のとき、ほとんどの人は画面の大きさに注目しますが、家庭、特にキッチンで使うときは置いた時に占領するスペースがとっても大切。
家庭で料理をするときは、複数の料理を同時に作り盛り付けも行うため、使えるスペースが限られているからです。
ここで「料理好きの人」ではなく「主婦・主夫」と書いたのは、1人暮らしの料理好きであればスペースに余裕があるからです。1人分を作るときは問題なくても、2人分以上を作るとキッチンはすぐに皿や鍋で埋め尽くされます。ですから省スペースというタブレットの特徴が重要になるわけです。
タブレットがどれくらい省スペースなのかは、次のイメージを見ればあきらかでしょう。
上のイメージは、比較しやすいように13インチのMacBook Airのサイズを10.2インチのiPadに合わせて縮小しています。実際のMacBook Airはさらに大きく28.5cmのスペースが必要です。
2つの差をより具体的に表すと、余ったスペースに小鉢が6個おけるぐらい。つまり、6人家族でおかずが一品増える感じです。
しかもタブレットであれば、キッチンに窓がついているタイプの家なら、窓枠の上におくことも可能なのでまったく邪魔になりません。
以上からタブレットは料理好きの主婦や主夫には絶対におすすめしたいツールなのです。
どのタブレットを購入するか迷っている方は、こちらの記事を参照してください。
シニア世代
hack cafeのようなテクノロジーを扱う記事の多くは、筆者も含め若い人が書いています。そうすると、どうしてもシニア向けの機能は見落としがちです。
そこで、筆者よりもタブレット歴が長い筆者の父と義理の母の活用法を観察・分析しました。
2人の使い方に共通するタブレットの利点は次のとおりです。
- 共有機能付きデジカメとして使える
- 2人対戦のボードゲームに最適
共有機能付きデジカメとしてのタブレット
現在のタブレット、特にiPadに搭載されているカメラは超高性能です。しかも、撮影した写真をすぐに確認して、メッセージで共有できます。
スマホ利用者にしてみれば当たり前のことですが、シニア世代はガラケー、もしくは携帯電話を持っていない人もいます。そういうシニア世代にとって、写真はコンパクトカメラや一眼レフでとるものなんです。
写真を撮ったらパソコンに取り込んで、ネットで送れるサイズに縮小してやっとメールで送るという感じ。今の20代だと未知の世界かもしれないですね。
もう10年近く前になりますが、父が筆者のすすめでiPadを買い、初めて写真を撮影して画面で確認したときの父の驚きは今でもよく覚えています。
「うわー、これすごいよ!」と母に自慢していました。まあ、母はiPhoneユーザーなのですでにキレイな写真が撮れることは知っていましたが。
それ以来、父は旅行に行くときはいつもiPadを持っていき撮影しています。スマホと違い画面が大きいので、過去に写した写真を家族や友人に見せやすいという点も父のお気に入りとなっています。
iPadを画面がデカイだけのiPhoneだと思いこんでしまっている方がいたら、ぜひこちらのも記事を参照ください。
タブレットは2人対戦のボードゲームに最適
タブレットはスマホでできる自分ひとりで楽しむタイプのゲームもできますが、シニア層におすすめなのは2人で対戦プレーする伝統的なボードゲーム。
囲碁や将棋が典型的な例です。
なぜ囲碁や将棋などのゲームをあえてタブレットでするのをおすすめするのかというと、無料でプレーができるだけでなく対戦相手に困らないから。
実際、筆者が父iPadをすすめた1番の理由が、いつでもどこでもオンラインで囲碁ができるということでした。
囲碁はハンデをつけることで実力の違う相手とも楽しめるゲームなのですが、1番おもしろいのは実力が近い相手とプレーするときなんです。囲碁を打つ人は相当数いるので地域の人と直接対戦もできますが、自分がやりたいときに同じような実力の人が空いているとはかぎりません。
また、人と直接プレーするときは、夜のたまたま空いた時間に1局というのはむずかしいでしょう。
オンラインであればプレーしたい人が全国から集まってくるので、雨の日でも夜でも自分の好きな時間にいつでもプレーできます。実際、父は雨の日はiPadでオンラインの相手と囲碁をやりまくっています。
では、囲碁や将棋などをしないシニアはどうでしょうか。
そういう方には、孫とも遊べるボードゲームがおすすめ。
義理の母がやっているゲームは「マンカラ」という石を取り合うゲームです。ただ、囲碁と違いルールが単純なので、小学生未満でもできます。
最初は孫とやるために筆者が教えたのですが、その後ちょっとはまっているらしく筆者と対戦することも。
タブレットでやるボードゲームのよいところは、画面が大きいため2人で対面してプレーしやすいことと、無料でできるゲームが無数にあること。性別を問わず楽しめるゲームがあるので、シニア本人だけでなく孫とも遊べます。
読書が好きな人
タブレットは読書が好きな人にも自信をもっておすすめします。
理由は3つ。
- タブレットは省スペース
- タブレットは持ち運びやすい
- タブレットは好きな姿勢で文章が読める
本の保管番所が必要ない
タブレットは容量にもよりますが、1つで文庫本で20,000冊ぐらいは軽く保存できます。
文庫本20,000冊がすごいのがわかっても、具体的にどれくらいのスペースをとるものなのかちょっと想像しづらいですよね。
そこで、20,000冊の本を並べた面積とiPadを比べたイメージを作成しました。
文庫本は高さ142mm x 幅105mmなので、20,000冊の面積は311㎡、およそ畳192帖分になる計算です。
言い換えれば、6畳の部屋が32個分。
タブレットの省スペース性はハンパないですね。
本の持ち運びがラク
みなさんはどんなところで本を読みますか?
筆者は家でももちろん読みますが、電車で移動中のときや旅行のときに読書量が増えます。スキマ時間が増えるので、小説など仕事と関係のない本を読みむのにちょうどいいんです。
旅行で荷物を少なくするために本を1冊に限定すると、読み始めてつまらなかったとき読むものがなくなってしまいます。そんなときタブレットを持っていると、何冊でも入れておけるので荷物の量を心配する必要がありません。
並行して数冊を読むこともあるので、1冊分の重さで小さい図書館並みの本を持ち歩けるタブレットは移動中の最高のエンターテインメントです。
リラックスした体勢で本と同じように読める
みなさんは家でどんな姿勢で本やウェブの記事をよんでいますか?
筆者は座面が長いカウチソファで少し足を伸ばした姿勢で本を読むのが好きです。この姿勢で文章を読むには、本と同じような形状のタブレットがピッタリ。
ノートパソコンだと膝をきちんと揃えて座らないと安定しませんが、タブレットの場合は片膝を立てて座れば十分。ベッドに寝っ転がって読むときも、好きな体勢をとりやすいです。
また、リラックスした姿勢のときは、机で文章を読むのと違いスクリーンと目が近いので、解像度の高いタブレットの方が文字を読みやすいという点も見逃せません。
タブレットをあえてすすめないタイプ
タブレットをすすめたい人についてタイプごとに解説してきましたが、もちろんすすめられない人もいます。
例えばこんな人。
- パソコン好きで、タブレットをパソコンの代用機として使いたい人
- 18歳未満の子供(親の視点)
「パソコン歴20年の筆者がパソコンよりも iPad をすすめる理由」の記事で詳しく解説している通り、タブレットは機能面では大抵の人のパソコン使い方をカバーしています。しかし、タブレットがパソコンと同等の機能を発揮するのは主にデジタルコンテンツを消費することで、製作に関しては限定的です。
筆者は、デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット、スマホの4つとも所有していますが、デジタルコンテンツの製作に使うのは95%ぐらいがデスクトップパソコンで、残りのほとんどがノートパソコンです。
ではタブレットとスマホは何に使うのかというと、移動中のデータの確認です。Photoshopファイルなどタブレットで修正できるデータもありますが、ほとんどのファイルはタブレット用のアプリがないため開くことさえできません。
ですから筆者のように、文章を書く以外の用途でパソコンを使っている人が、タブレットをパソコンの代用機にしようとすると失敗します。ただ、使い方を限定したうえで割り切って使うのはありでしょう。
また、18未満の子供については、以下の記事で解説している通りタブレットよりもパソコンをおすすめしています。
ただ、この記事は大人の視点から「子供の成長」という観点から書いた記事なので、利便性だけで考えればタブレットは子供にもおすすめです。
まとめ
タブレットをおすすめしたい人をタイプごとに分けて、タブレットをすすめる理由を解説しました。
まず、料理好きの主婦。タブレットは汚れに強く省スペースなため、キッチンで材料や作り方を確認しながら料理するには最高のツールです。
次にシニアにもタブレットはおすすめ。画面が大きいため見やく、家族と写真を共有しやすいです。また、囲碁や将棋などシニアが楽しめるゲームを全国のプレイヤーと楽しめるのも良い点でしょう。
読書好きにもタブレットはかゆいところ手が届くディバイス。リラックスした姿勢で本と同じ感覚で読めるだけでなく、本棚のスペースがいらないというのが素晴らしい。持ち運びもラクなので、旅行中に本を読むときにも最適です。
最後に基本的にどのユーザーにもタブレットはおすすめですが、子供とパワーユーザーでパソコンの代用機を探している人だけは例外です。
子供は機能面よりも「成長」という点、後者は機能と効率の面が理由です。
タブレットの購入に迷った時の参考にしてください。