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キャッシュレス決済を使う本当のメリット

Daisuke Sadamori

最終更新日: 2020.05.01

キャッシュレス決済は使っていますか?

 

2019年の10月1日からキャッシュレス決済に対して、支払い相手が中小企業だった場合、支払いの2%または5%が還元されるという国を上げてのキャンペーンが始まりました。

 

筆者のように20年近く前から「キャッシュレス決済」を使っていた人にとっては、何を今さらという感じですが、以前よりキャッシュレスで支払いが可能な場所が確実に増えたと実感しています。

 

ただ、つい先日もレジに並んでいたとき、前にいた20代の男の子がジャラジャラと音を立てて小銭で支払いをしているのを見かけました。若者がこの調子では、還元で一時的にキャッシュレス決済が盛り上がっても、キャンペーンが終われば利用も終わるかもしれません。

 

キャッシュレスが社会により広く受け入れられると使える店が増えるので、個人的により多くの人にキャッシュレス決済を使って欲しいものです。

 

そこで、この記事では、国の還元キャンペーン以外のキャッシュレス決済を選択する本質的なメリットについて解説します。

 

まず、結論として、利用者のキャッシュレス決済のメリットは【早い・安い・軽い】の3つです。

 

どこかの商品のスローガンみたいですが、キャッシュレスの特徴を正確に表しています。それでは、この3つの言葉で表したキャッシュレスのメリットについて、具体的な例を交えながら詳しく見ていきましょう。

 

キャッシュレスは早い

キャッシュレスは早いと聞いて何を想像しましたか?

 

レジの会計が早い?

 

正解!

 

レジに長い間並ぶのは結構ストレスですから、支払いは早ければ早いほどうれしいですよね。ただ、もっと重要で気づきにくい「早い」が2つあります。

 

それは、1)現金を下ろすためにかかる時間、2)支出管理にかかる時間です。

 

現金の引き出しにかかる時間

現金払いが染み付いている人は気づくきにくいのですが、ATMから現金を引き出すのには意外と時間がかかります。

 

まず、ATMがある場所に行く時間。そして、ATMが混んでいるときに並ぶ時間です。

 

今もしかしたら、あなたは「お金をおろすのに5分もかからないよ」と思ったかもしれません。では、あなたの上司に「1日必ず5分間タダ働きしなさい」と言われたら素直に聞けますか?

 

1日5分残業すると、土日祝日休みの人でも年間で20時間になります。

 

もちろん、毎日お金を引き出す人はいないと思いますが、ATMが近くにないことも、すごく混んでいることもありますよね。また、急いでいるときに限って操作方法がわからない人がいて、なかなか列がすすまないことも。

 

特に年末のATMは下のイメージのようになります。

 

年末のATMの混雑したイメージ

 

さらに、特定のATMに引き出しが集中するとお金が引き出せないこともあります。筆者も実際に経験があり、ATMに「引出し」ボタンが表示されないため、何が起こったのかわからずになんども同じ操作したことがあります。

 

おそらく後ろで待っていた男性は、イラついていたでしょう。まあ、彼も同じ運命でしたが。

 

このように、支払いのためにお金をATMや銀行の窓口から引き出すには時間がかかります。この無駄な時間を省けるクレジットカード等のキャッシュレス決済は「早い」というわけです。

 

支出の管理にかかる時間

お金の管理をするには、家計簿をつけるのが確実。でも、現金払いの場合、支出を管理するためのデータ管理にすごく時間がかかります。

 

毎月レシートを集めて、家計簿に入力する作業なんて、忙しい大人はもちろん子供だってやりたくないはず。

 

実際、実家で見つけた子供の頃のお小遣い帳がすべてを物語っています。

 

未だに子供の頃のお小遣い帳が残っていることもびっくりですが、最大の驚きはお小遣い帳が1ぺージで終わってたこと。

 

めんどくさかったのでしょうね。子供の頃の自分は。

 

幸い現在、支払いはほぼキャッシュレスなので、月末にCSVファイルをダウンロードするだけ。

 

めんどくさいと思う前にダウンロードが終わります。きちんとお金の管理をしたいけれども時間はかけたくない人にとっては、キャッシュレス決済は最高のツールでしょう。

 

キャッシュレスは安い

現金払いは実は何かと高くなるって知ってましたか?

 

クレジットカードならポイントが貯まるという話ではありません。単純にキャッシュレスは支払いが少なくて済むということです。

 

例を3つあげてみましょう。

 

交通費が安い

関東圏に当てはまる話ですが、消費税増税のときに関東のJR及び私鉄各社は、現金払いとキャッシュレスの支払いの値段を別にしました。

 

どういうことかというと、電車やバスは運賃の単位が10円なので、例えば税込み236円の場合現金で支払う運賃は240円としたのです。それに対して電子マネーは1円単位も取り扱えるので、236円のままに据え置かれました。

 

ですから、関東で交通機関を使うときは、電子マネーを使ったキャッシュレスの支払いのほうが安くなります。

 

配送料やオンラインショッピングも安い

Amazonなどのオンラインショッピングやメルカリなどのオンラインフリーマーケットが社会に浸透したため、以前よりも配達が身近になりました。

 

ヤマト運輸の例ですが、交通費と同様にキャッシュレスの方が配送料が安く設定されています。しかも、オンライン決済を使えば、配送依頼と同時に支払いも完了。

 

便利な上に安いので、現金払いを選択する理由はまったくありません。

 

次にオンラインショッピングについてですが、支払いの方法として「代引き」と呼ばれる現金払いの方法が用意されているのをご存じですか?

 

クレジットカードや銀行口座を持っていない人でも買い物ができるサービスですが、集金の手間がかかるので手数料を払う必要があります。普通に考えればあえて代引きを利用する理由はないのですが、クレジットカードが怖いという理由で手数料を払っても代引きを利用する人がこの世に存在しています。

 

個人的には、オンラインショッピングで現金払いのほうが怖いので、手数料を払ってまで現金払いをする感覚は理解できません。

 

銀行の手数料が安い

ATMの時間外引き出し手数料ってどう思いますか?

 

日本では当たり前のように手数料を請求してきますが、アメリカではそんなケチくさい商売は聞いたことがありません。少なくとも同じ銀行のATMで手数料をとるのは考えらないシステムです。ATMはいつ引き出しても自動ですから。

 

1回あたりの手数料が100円程度なのであまり気にしない人も多いらしく、日本の銀行はATMの手数料でかなり額を売り上げているようです。

 

少し古い情報ですが、ソニー銀行の2013年の調査では、1人あたりの年間ATM手数料は3,000円程度。日本の世帯数は5000万人ぐらいですから、少なくとも1世帯あたり1人は引き落としをすると考えると日本全体では1,500億円。

 

かなりの金額ですが、キャッシュレス決済を使えば、時間外引き落としという概念がないので手数料は0円です。どんなに手数料が安くても0円には勝てないので、絶対にキャッシュレス決済のほうが現金決済よりも安くなります。

 

同様に、口座振替の手数料もキャッシュレスのほうが安く済みます。

 

例えば、ゆうちょ銀行でATMで口座振替をすると手数料が取られますが、オンラインバンキングなら5回まで無料です。

 

では、なぜ現金決済だと高くつくのでしょうか?

 

理由は単純で、現金をあらかじめ移動する必要があるからです。1日に100人以上が使うような都内のATMであればかなりの額が必要でしょう。現金輸送車で各ATMにお金を運ぶより、銀行のシステムで数字を変更するほうが安くつくというのは当然ですよね。

 

そもそも現金は印刷したり鋳造する必要があるので、資源を大量消費します。ですから、キャッシュレスは安く済むわけです。

 

キャッシュレスは軽い

東京都内でSuicaもクレジットカードも使えないという店は少ないので、筆者は普段は財布を持たずにiPhoneだけで過ごしています。

 

バッグも持たないことも多いので、持ち物は家の鍵とiPhoneだけ。女性で手ぶらはありえないかもしれませんが、男性は手ぶらのスタイルがよいと思っている人は少ないくないと思います。

 

男性は財布をズボンの後ろのポケットに入れる人が多いので、座るときちょっと邪魔なんですよね。特に薄着の夏場は。

 

ジャケットのポケットに入れておくこともできませんし。

 

ですから、手ぶらで外出できるのはかなり快適です。

 

ただ、キャッシュレス決済で身軽になったせいで失敗したこともあります。話の流れでクライアントとランチに行くことになったときのことです。

 

店について少し経ったときに、現金がまったくないことに気づいたんです。見るからにApple Payが使えなさそうな店だったので、恥ずかしさをこらえてクライアントにおごってもらいました。

 

今となってはおもしろいネタですが、それ以来、緊急用の現金をiPhoneのケースに入れておくようにしています。

 

ちなみに、財布も所有していますが、中身はカードとお札と100円。かなりペラペラで軽量です。100円は緊急時に公衆電話から電話をかけるために入れています。

 

キャッシュレス決済の良い点ののまとめ

キャッシュレス決済を選択するメリットについて解説しました。

 

ポイントは3つ。

 

  1. キャッシュレスは早い
  2. キャッシュレスは安い
  3. キャッシュレスは軽い

 

安くて、軽くて、早いサービスってみんな好きですよね。キャッシュレス決済以外でそんなサービスは正直思いつきません。

 

本当に便利なのでキャッシュレス決済をガンガン使いましょう。みんなが使えば使うほど、使える店も100%に近づきより便利になること間違いないしです。

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Daisuke Sadamori

デザイン・テクノロジー・データの3つが大好きなデジタルコンサルタント。 日々の生活や仕事の中で、この3つをどうやってうまく使っていくかを常に模索しています。

ついでに料理は作るのも食べるのも好き。最近のお気に入りは、低温調理と常備菜。ちなみにエスプレッソマシンは全自動。

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