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乳がん診断の人工知能の実力、電気自動車も地産地消へ

Daisuke Sadamori

最終更新日: 2020.01.11

インスタントラーメンを待っている間に読み終わる、重要なテック・トレンド。見逃してしまったあなたにお届けします。

 

今週のピックアップ

 

1.医者よりすごい乳がん診断の人工知能

検索エンジン大手のGoogleによると、イギリスとアメリカ人の乳がん検査のために撮影されたX線写真をもとにトレーニングした人工知能が医者よりも正確に診断したと発表しました。

 

乳がんは日本人女性で発症率の最も高いガンの一つですが、早期発見により治る確率が高いのが特徴。ですから、早い段階で確実に見つけることが非常に大切になってきます。

 

人工知能のトレーニングには、イギリスで76,000、アメリカで15,000の合計91,000人分の写真が使われたそうです。その後、イギリス25,000枚、アメリカ3000枚の写真で判定。

 

人工知能は患者の過去のカルテやX線写真を見ていないにもかかわらず、トレーニングを受けた医者よりも誤診率が低かったというのはすごいの一言。

 

誤診には、False-Positive(ガンだと判断されたがガンでなかった)とFalse-Negative(ガンでないと判断されたがガンだった)の2つがあり、特にFalse-Negativeの誤診率がイギリスの患者で9.4%、アメリカの患者で2.7%も低い結果をだしています。

 

テストのサンプルが少ないように感じるかもしれませんが、厚生労働省によると2018年の統計によると日本で乳がんによる死亡者は約1万4千人です。その2倍の患者の写真でのテストですから、十分に期待できる結果でしょう。

 

ちなみにGoogleの人工知能と書きましたが、実際は囲碁で有名なGoogleの子会社のDeep Mindが主体のようです。

 

Googleのブログ(英語)

https://www.blog.google/technology…

 

厚生労働省2018年の死亡統計

https://www.mhlw.go.jp…

 

 

2.いよいよ中国でTeslaの電気自動車、生産開始

日本時間の2019年12月30日に、アメリカの電気自動車メーカーのTeslaの上海工場でアメリカ国外では初となる15台の車が完成しました。

 

このニュースが重要な理由は2つです。

 

1つは、この工場が中国で最初の外資100%所有であることです。

 

ご存じの方もいるかもしれませんが、外国の企業が中国で事業を営むには現地の会社と合資会社を作る必要があります。2018年から2019年にかけて続いていたアメリカと中国の貿易摩擦のまっただ中で、中国政府がアメリカ資本のTeslaをルールの例外として認めたということが重要です。

 

中国への進出は非常に難しいようで、GoogleやAmazonなど日本では圧倒的な存在感を見せているアメリカ企業でも撤退、または現地企業に圧倒されている状況です。

 

2つ目は、日本でよく言われる中国製=粗悪品という等式が過去のものとなりつつあるということです。

 

Teslaの工場を見るとわかりますが、自動化された最新鋭のロボットがガンガン自動車を作っています。もちろん工場は全自動ではないので人が働くわけですが、日本で製造業と聞いて想像するような汚くてきついイメージはまったくありません。

 

また、賃金が安いから中国で作るというのが今までの理論でしたが、電気自動車に関しては中国が最大の市場であることも見逃せない点でしょう。

 

意外かもしれませんが、Teslaのミッションは再生可能エネルギーへのシフトを加速すること。ですから、「地産地消」ともいえる中国での生産は、ビジネス的に合理的なだけでなくエネルギーの観点から考えても会社の目的にも合致しているわけです。

 

最後に、Teslaは自動車王国とも言えるドイツでも同様の工場を建てることが決定しています。2020年は世界的な電気自動車元年になるかもしれませんね。

 

 

以上今週のテックニュースでした。

 

それではまた来週お楽しみに。

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Daisuke Sadamori

デザイン・テクノロジー・データの3つが大好きなデジタルコンサルタント。 日々の生活や仕事の中で、この3つをどうやってうまく使っていくかを常に模索しています。

ついでに料理は作るのも食べるのも好き。最近のお気に入りは、低温調理と常備菜。ちなみにエスプレッソマシンは全自動。