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デジタル写真の基本とスマホを使った編集方法

Daisuke Sadamori

最終更新日: 2020.03.02

スマートフォンの急激な普及によって、以前よりも多くの人が写真を撮ってメールで送ったり、SNSで手軽にシェアをするようになりました。

 

カメラの性能が高いので素人でもある程度の写真は撮れますが、撮影技術のある写真家が撮影した写真との差はあきらかです。

 

ただ、デジタル写真は、撮影技術がなくとも撮影したあとにデジタル補正できるのが特徴。一眼レフカメラでも、スマートフォンでも編集の基本さえ知っておけば、かなり良い写真が誰でも撮れるようになります。

 

デジタルフォトグラフィー101(ワン・オー・ワン、1番やさししいクラスの意)シリーズでは本格的な写真を撮ることよりもSNSやブログに載せる写真を手軽に「いいね」と思える写真にする方法を学ぶが目的です。また、撮影の方法よりもその後のデジタル編集処理に重点を置いて解説していきます。

 

初回は写真の見た目を決める要素とスマートフォンによるその編集を見ていきましょう。

 

 

写真の見た目を決める5つの要素

プロの写真家が撮った写真を見れば誰でも感覚的にはいいなと思えても、なぜ良いのかが具体的にわからなければ自分でいい写真を撮ることはできません。

 

細かく言えば良い写真を構成する要素はたくさんありますが、誰にでもわかりやすくデジタル編集しやすいのは以下の5つの要素です。

 

1.構図・アングル

構図と言うとセンスの問題だと思うかもしれませんが、要するに「何を写している写真なのかがはっきりしている」ことがポイント。写そうとしている人や物以外の余計なものが入らないようにするだけでぐっと写真がよくなります。

 

2.明るさ (露出・エクスポージャー)

写真が全体的または部分的に明るすぎて白飛びしていたり、暗すぎて何が写っているかわからないことが無いようにすると良い写真になります。

 

3.色の鮮やかさ(彩度・サチュレーション)

桜や紅葉を見て綺麗だなと思って写真を撮ると結果がイマイチというのはよくあると思いますが、これは色の濃さが目で見るよりくすんでいるからです。ピンクならピンク、赤なら赤の様に色が鮮やかに出ている写真がキレイに見えます。

 

4.コントラスト

コントラストは写真の一番明るい部分と暗い部分の差を表し、コントラストが低いと全体が同じような明るさになり立体感のないフラットな感じになります。

 

逆にコントラストが高過ぎると中間の明るさの部分が消えて、影の部分から明るい部分の境界がはっきりしすぎて不自然な写真になります。

 

5.焦点&ブレ

上記の4つがいくら良くても焦点が合っていない、またはブレているとすべてが台無しです。

焦点とブレのデジタル補正は非常に難しいので、撮影時に一番気をつけたいことの1つです。

 

iPhoneを使った写真の修正方法と効果

写真の見た目を決める要素がわかったところで、実際にスマートフォンで撮影・編集した写真を各要素(1-4)ごとに見ていきます。

 

今回の編集ではiPhoneのデフォルトの写真アプリを使いましたが、無料のPhotoshop ExpressやInstagramも同様の編集ができます(両方共Androidにも対応)。焦点とブレの補正に関しては前述の通り難しいので別の記事で紹介します。

 

具体的な編集方法は動画を参考にしてください。

 

1. 切り抜き&回転ツールを使い構図とアングルを変更する。

グラフィティの写真なので、手前の目立つ汚れている部分が入らないように切り取ります。

切り抜き編集

 

 

2. 部分的に暗い写真を暗いところに絞って明るくする。

影になっている部分が特に暗く建物のディテールの一部が消えてしまっているので、その部分に絞って明るくします。

露出補正

 

3. 彩度を上げて薄い色をより鮮やかにする。

光の加減で写真全体が淡い色になっているので、彩度の値を上げて紅葉、落ち葉及び背景の苔の色をより鮮やかにします。やり過ぎると色飛びするので気をつける。

彩度・サチュレーション

 

 

4. コントラスを上げて明暗のないぼやけた写真をくっきりさせる。

明暗が弱く柱のディテールがフラットに見えるので、コントラストを上げて立体感が感じられるようにします。

コントラスト

 

デジタル写真の編集方法のまとめ

手軽に少しだけ良い写真を作成するために必要な、写真のデジタル編集方法について解説してきました。

 

デジタル写真では、まず写真を構成する5つの要素をきちんと理解することが重要です。

 

  1. 構図・アングル
  2. 露出
  3. 彩度
  4. コントラスト
  5. 焦点&ブレ

 

ただ、焦点&ブレについては編集で修正するよりも撮影時に気をつけるべきことなので、この記事では紹介のみにとどめました。

 

編集の例では、5つの要素が持つ効果を説明するために各要素ごとに編集しましたが、通常はこの5つを上手く組み合わせて編集します。1つの要素を大きく変えると不自然な写真になるので、ぱっと見には編集したかどうかわからないぐらいで止めるのがコツです。

 

特に注意したいのが、彩度とコントラスト。

 

ウェブ上には色とコントラストが不自然な写真があふれているからです。このような写真をお手本として写真を編集すると、確実に彩度とコントラストを上げすぎてしまいます。編集に慣れていないときは、「もう少し彩度とコントラストを上げたい」と感じるくらいでちょうどよいです。

 

デジタルフォトグラフィー101の第2回は撮影するときのコツです。この記事と同じくiPhoneを使っていますが、一眼レフやAndroidユーザーにも役に立つ内容になっています。

 

iPhoneで撮影するときに知っておきたいコツ

 

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Daisuke Sadamori

デザイン・テクノロジー・データの3つが大好きなデジタルコンサルタント。 日々の生活や仕事の中で、この3つをどうやってうまく使っていくかを常に模索しています。

ついでに料理は作るのも食べるのも好き。最近のお気に入りは、低温調理と常備菜。ちなみにエスプレッソマシンは全自動。

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