おいだきvs毎日入れ替え メイン写真

どっちがエコ? 風呂のおいだき vs 毎日入れ替え

シェア

gplus-share hatena bookmark

皆さんお風呂は好きですか?お風呂に入らないと1日が終わらないという人もいれば、夏はシャワーだけで冬は風呂という人もいると思います。どの家庭でもお風呂は使う水の量も多く、温水を作るのにガスも使うため、水道光熱費の中で占める割合が大きくなります。そのためか、節約やエコ関連でお風呂の入れ方がよく話題になります。水の節約の「おいだき派」とガス効率重視の「毎日入れ替え派」でどちらがエコなのかで意見がわかれます。このよくある疑問に答えるためにちょっと調べてみました。

 

比較

おいだき:毎日お湯を入れ替えないで、前日の水を温め直して入れる

光熱費=おいだきにかかるガス代のみ

 

毎日入れ替え:毎日お湯を入れ替えて、給湯で風呂を入れる

光熱費=水道代+給湯にかかるガス代

 

条件

東京ガス&東京水道局を利用

風呂の水の量は200リットル

水温:冬場で水が15度に下がった状態から40度まで上げる

給湯温:40度

 

ガス代

 

東京ガスのウェブサイトの情報を引用するとガス代の差は次のようになります。

http://www.tokyo-gas.co.jp/ultraene/data_bathroom01.html

 

入れ替え(給湯式) 91円(0.58立米) 所要時間:8.1分

おいだき(風呂釜式) 105.6円(0.68立米) 所要時間:35.2分

 

風呂を入れる時間はおいだきの方が4倍ほど長いですが、ガス代の差はそれほど大きくなく14.6円です。200リットルの水の値段しだいで、おいだきと入れ替えどちらが安いかはっきりします。

 

水道代

水道代は使えば使うほど値段が上がっていく方式なので、東京水道局による1人、2人、4人家族の平均使用量を用いてそれぞれの値段を計算します。基本料金は除いて計算しますが、下水料金を含みます。

 

1人の場合:毎月8立米(1立米=1000リットル)

1000リットルあたりの値段=84円

風呂1回=16.8円

 

2人の場合:毎月16立米

1000リットルあたりの値段=156円

風呂1回=31.29円

 

4人家族の場合:毎月26立米

1000リットルあたりの値段=211円

風呂1回=42.2円

 

 

以上から、水道の利用量にかかわらず、おいだきのほうが数円安いという結果になりました。

 

おいだき:105.6円

給湯:107.8円(1人)、122.29円(2人)、133.2円(4人)

 

東京ガスのウェブサイトの情報はあくまでも最近の給湯器を使ったデータなので必ずしも一般の家庭に当てはまるわけでは無いと思います。そこで、筆者も実際に毎日入れ替えとおいだきの比較に加えて、シャワーを使う方法について実験もしてみました。

 

実験

条件

東京ガス&東京水道局を利用

給湯器はおそらく10年ぐらいたっていると思われる物

水量:約155リットル

水温:13度から42度まで上げる

給湯温度:42~43度

ガス使用量はメーターで確認

 

結果

給湯    ガス使用量:0.650立米 時間:18.5分

おいだき ガス使用量:0.652立米 時間:52.8分

シャワー ガス使用量:0.22立米 時間:6.3分 水量:約50リットル

 

 

東京ガスのデータと違い、入れ替えもおいだきもほとんどガスの使用量が変わらない結果になりました。給湯器の差よりも水の量の違いが大きいと思われます。ガス代の差がないので、実験でも水を使わない分だけおいだきのほうが光熱費が安くなるという事がわかりました。また、使用時間にもよりますが、筆者のように長湯しないタイプははシャワーが圧倒的にエコです。

 

 

まとめ

お風呂の入れ替えとおいだきでは水温が下がる冬場であってもおいだきのほうが数円から数十円安いことがわかりました。今回は東京のデータを使いましたが、地方でも多少の価格差はあるにしろ大体同じような結果になります。ただし、都市ガスではなくLPガスを使う場合は、ガスの料金が都市ガスの1.6倍ぐらいになるので、一人暮らしでは給湯のほうが優位になることもあります。

 

タイトルを読み直してもらうとわかりますが、この記事はどちらの方法が安いかということよりも、どちらがエコなのかということに注目しています。普通に考えれば、光熱費が安い=エコ・サステイナブルとなりそうですが、かならずしもそうなるわけではありません。

 

光熱費に関しては、水道料金の差でおいだきに軍配が上がりましたが、水は基本的に再生可能な資源であるのに対してガスは再生不可能資源であることを忘れてはいけません。エコで節水が叫ばれているのは、水自体が化石燃料のようにいつかなくなってしまう物だからではなく、浄水場の運転等で電気が使われるからです。浄水場で使われる電気が少ないとは言いませんが、砂漠の国と違い日本は上手く河川から水をひいています。水と違いガスはそれ自体が有限な資源であるだけでなく、日本はガスを9割以上輸入に頼っているために、掘削以外にも輸送に大量のエネルギーを消費しています。特にLPガスは日本国内でもトラック輸送があるので、水とは比較がでいないほどの二酸化炭素を排出します。


以上よりエコやサステイナビリティの観点からは、少量であってもガスの使用量が少ない入れ替え方式がおいだき方式よりも望ましいです。節水しなくても良いわけではないので、お風呂の残り湯を庭の水撒きや洗濯に使うなどの工夫をするとより良いと思います。次にお風呂を入れるときの参考にしてください。

Daisuke Sadamori
建築とテクノロジーに情熱を燃やすデジタルデザイナー。デザインとITを使って地方の持つ魅力を引き出し、人と人をつなぐことで地方の活性化に貢献することを目標にしています。 一時期小笠原に住んでいたせいなのか、田舎の古民家で半自給自足的なサステイナブルな生活に憧れています。単純な田舎ぐらしというよりも、Arduinoなどを使った「モノのインターネット」を上手く活用して少しハイテクな次世代の田舎暮らしを模索したいと思っています。

シェア

gplus-share hatena bookmark

ディスカッションに参加